他社間トランシーバーとリニアアンプの自動追従

  他社間トランシーバーとリニアアンプのバンド自動追従Interface[LIF-59]の製作
                                              最終2018.2.10
[2019.2.10]要望があるので10枚追加作成しました
 KenwoodのTS-990、590(G)等およびYaesuのFT-9000,5000等とICOMのIC-PW1を接続または
KenwoodのTS-990、590(G)等とVL-1000を接続したときにバンド切替の自動トラッキングをする
Interfaceを作りました。実働10カ月余りになりますが、私のリモートシャックで安定に動作しています。
アンテナの自動切換にも使っています。

私の環境は、TS-590とIC-PW1ですが他の組み合わせもついでに追加した。
kenwoodとICOMのIC-PW1との組み合わせは、約2か月間の安定動作確認をした結果、問題ないと
判断したのでKenwoodユーザーに頒布を開始します。ElecraftとYaesuは実機がないので未検証です。
PCでのシュミレーションでは問題ないので、たぶんElecraftとYaesuもOKと思います。

1.仕様
 (1) KenwoodとElecraftのPC-InterfaceまたはYaesuのCATで、トランシーバー(以下、TRX)の表示周波数と
    ModeをICOMのCI-VとYaesuの4Bitバンド情報に変換する。
 (2) RS-232CをTTLに変換するInterfaceを内蔵する。(トランシーバーの裏面DSUB9から直結できる)
 (3) USB-仮想シリアルport(VCP)を内蔵し、PCのLog-soft等も同時に使えるようする。
 (4) TRXに送る情報要求は、[AI*;]と[IF;]をユーザーが選択できる
   ① [AI*;]に設定した場合
     PCのlog-soft等は、TRXに送る情報要求コマンド[IF;]が同時に使える。
     TRXが状態変化があった時に送り出す情報を利用するとともに、PCのlog-soft等が送ったコマンドの応答情報も
     併せて評価する。LIF-59は、起動時にKenwoodは[AI2;]、Yaesuは[AI1;]の設定を行う。
  ② [IF;]に設定した場合
     TRXへの情報要求(IF;コマンド)は、PCのlog-soft等の送信と、LIF-59から送信の自動切替とする。
     PCのlog-soft等のポーリング周期は1秒以下に設定する。 
    (log-soft等が起動中はPCから、PCからの要求がなければ、LIF-59から[IF;]コマンドを送る。
    TRXからのIF;コマンド応答が1.2秒間に1回もない場合にLIF-59から[IF;]コマンドをTRXに送る)
 (4) 電源は外部からDC7~14vを供給する
 (5) VL1000のチューン出力(F-set)を接続した場合、Kenwood-TRXからCWキャリア送信ができる
 (6) トランシーバーから出力された情報の出力端子2個を追加で付ける
   これは、複数のLog-soft、Digital通信Soft、SteppIR等に周波数、Mode情報等を送るために用いる。
 (7) 4Bitの出力は、Yaesuの4Bitバンド情報と、4項目のアンテナ切替制御出力を設定により用途変更ができる
 (8) IC-PW1に送るMode情報は、LSB、USB、AM、FM、CW、CW-R、FSK、FSK-R、その他はFSKを送る。
   その他のModeの場合、LIF-59前面LCD表示は、DIG表示とする。
 (9) ターゲットのトランシーバーとリニアアンプ
   TS-590,TS590G,TS990, FT2000,FT3000,FT5000,FT9000の接続を想定した。
   他の機種でも、RS-232Cインタフェースで、[IF;]または[AI1,2]コマンド対応なら使えるでしょう。
   リニアアンプは、IC-PW1とVL-1000。 JRCは通信Flameが開示されていないため除いた。
   ICOMとVL-1000の組み合わせも需要がないと判断して除いた。
(10) 使用する周波数とMode情報
   周波数は、[IF;]と[FA;]の応答を使用し、[FB;]は使わない。
   Modeは、[IF;]と[MD;]の応答を使用する。
(11) リニアアンプに送る周波数情報
    TRXからの[IF;]応答は、Kenwoodの場合は表示周波数、Yaesuの場合はVFO-Aです。
    [AI*;]に設定した場合は、[IF;]応答は、前行と同じ。周波数変化情報はFA;(VFO-A)だけを使用する。
    KenwoodのTRXで、スプリット運用時には、IF;応答内の表示周波数が送信と受信時でVFO-Aと
    VFO-Bの周波数に変化し、VFO-AとBの周波数をリニアに送るため、送受信の周波数バンドが異なる
    運用はできない。
(12) 応答速度
  ① [AI*;]に設定した場合
    ほぼリアルタイムでリニアアンプに送信。LIF-59の処理時間は無視でき、シリアル通信に要する時間だけの遅れ。
  ② [IF;]に設定した場合
    PCで、Log-Soft等が起動して、接続されている場合は、Log-softのポーリング周期に依存、
    PCからの[IF;]情報要求がない場合は、LIF-59が情報要求を行い、最大1.2秒。
    Log-Soft等のポーリング周期は、Dataコリジョン防止のため1秒より小さい周期に設定する。

2.試作機
  動作検証用に2台の試作をしました。1台は、私のリモートシャックで実働中です。1台は、友人へ。
  試作機は、IC-PW1用で、VL-1000の場合は出力端子が変更になります。
   前面の表示は、LED3個:TXD,RXD,CI-V  液晶表示は、周波数(KHz)とモードです。

 

 


 この箱は、タカチのSY-150Aですが、自宅で評価用にSB95-57CとSY-110に組込み、こちらが小さくてお勧めかな?
 資料は次のLINKにPDFファイルを置いています。
 [接続説明書]  [接続図] [基板回路図]  [Program動作
 注意:2015.9.13 仕様を一部変更しました。私が頒布するものは、回路設計から制作までのすべてが私の手作りです。

3.頒布について
  ここまでの、ユーザーはTS-990とIC-PW1で。私はTS-590とIC-PW1の組み合わせで使っています。
  頒布は、完成基板+必要なコネクタ一式(DSUB9オス1個、2.1mm電源コネクタ1個、3.5mmジャック1個)で、
  組上げは、皆さんに していただきます。円安で、部品代等がUPしました。頒布費用は、送料込¥10Kです。
  アンテナ切替出力のフォトMOSリレーと出力周波数範囲の変更はOptionで追加¥1kです。
  連絡は、Emailで、氏名、call-sign、郵便番号、住所、電話番号、Transceiverの機種、液晶表示パネルの色
  を連絡ください。
   Emailでの連絡、評価機の貸し出しは次のリンクから
    ホームページからの連絡・申込 ←クリックして!!
   クリックしてもメーラーが起動しない場合はアットマークを変更して次のアドレスに送ってください。
     ja4buaアットマークict-kuwa.net
4.以前に作った時に不安定だった原因
  VL-1000の4Bit-BCDは正常だったが、IC-PW1が時々不安定になった原因は、ICOMのサポートに
  問い合わせて確認した内容が間違いでした。
  IC-PW1のCI-Vインタフェースで、PW1は受信だけで送信はないと確認ましたがこれがウソでした。
  PW1は、10秒毎に周波数とモードをTransceiverに問い合わせをしています。
  これに正常に返事を返さないと動作が不安定になり、反応なしになる場合があります。
  今回、これに対応してすべてが正常で安定動作になりました。

[使用上の注意]
TS-990(590も同じ)の出荷時のDefaultは、Tune時の送信出力が10Wになっています。、VL1000の場合は、
電力不足で、変更しないとリニアの チューニングが出来ません。
また、VL-1000のF-SETを押したときに、Kenwood-TRXからCW連続 キャリア送出ができるようするためには、
ファンクションキーの設定も必要です。取説を見て必ず設定をしてください。
VL-1000への接続は、Band-data(DSUB15)の4~7PinにA,B,C,Dを、11PinにTune、15PinにGND。